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2022年上期

除夜の寄席笑ひ納めて蕎麦の店

七度目の丑年果てぬ初明かり

丸餅の白味噌雑煮継ぎて継ぐ

塗りに罅金家紋荒ぶ雑煮椀

重詰や黒豆に皺残る悔い

シャツの背にジョーズの眼二つ梅二輪

五センチといへど大雪バス運休

いのち青し雪技超絶空へ舞ふ

雪眼鏡(ゴーグル)を取れば明眸笑む少女

農占ひ氷柱(つらら)よ太れ豊作へ

ハマ晴れて湯沢雪積む斯く人も

春スキー覚めし乗鞍岳空に反り

一族集ふ絵展は父の建国日

春荒れて屋根軋む音老い二人

彩添へて誘ふ香りや山椒の芽

ふるさとの墓洗はざり疫三年

卒業旅行鈍行で行けその先も

掃かず置く風の夜明けて花の塵

散らず落ちず木蓮崩る定めかな

黒き崖飛花点描の大壁画

昏き谷源流見下ろす余花白し

藤垂るる開通を待つ高速路

太陽の名を負ふ紅き牡丹かな

いのち継ぐ爆撃跡に赤き薔薇

滝落ちて白水たちまち碧に和す

鬼無里への遠き道筋花卯木

鈴生りや実梅六つに枝細し

白馬岳(しろうま)に代馬生れし五月晴れ

幸求め二人ブランコ嶺へ漕ぐ

雪渓の白際立ちて暮れ泥む


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